利用者であれば、誰もが気になるWiMAXサービスの通信・速度制限。
解除方法や解除されるタイミングが分からずWiMAXでインターネット通信できなくなりそうで怖いという方や、毎月速度制限がかからないようデータ通信量を確認・調整する方もいますが、そもそもWiMAXの速度制限がいつかかり、いつ解除されるのかタイミングが分からないとの声も。
このページでは、WiMAXでどんな時にどんな速度制限がかかるか、制限解除のタイミングはいつか、通信規制を避けて快適に利用するためのおすすめポイントや対策方法を徹底解説します。
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まとめ:WiMAX(ワイマックス)でかかる速度制限の種類について
WiMAX(ワイマックス)の契約メリットの1つが下り最大867Mbpsの高速インターネット通信サービス。ところが速度制限でWiMAXを使った高速インターネットができなければ、支払う利用料金が無駄です。WiMAXにはどんな速度制限があり、通信制限の条件やいつ解除されるかなど、WiMAXの速度制限の種類や解除タイミングについてまとめます。
WiMAXのギガ放題プラン契約中、3日間10GB以上で速度1Mbpsに制限
WiMAX利用者の9割以上が契約する人気料金プラン・ギガ放題プラン。おすすめ理由はインターネット使い放題のプランだからで、ギガ放題プランの契約で月間データ通信容量上限なしのインターネット通信サービスを利用できます。
ただし、WiMAXのギガ放題プラン契約中の場合も3日間のデータ量合計10GBの通信容量制限に注意が必要で、10GB以上利用すると速度が約1Mbpsに低速化、制限されます。
UQコミュニケーションズの「ネットワーク混雑回避のための制限」
3日間合計で10GBのデータ通信量制限や10GB以上利用すると約1Mbpsに低速化する速度制限は「ネットワーク混雑回避のための速度制限」と呼ばれ、WiMAX2+通信回線を管理するUQコミュニケーションズが定めたもの。UQ WiMAXやGMOとくとくBB、Broad WiMAX、BIGLOBEなど、WiMAXプロバイダでのギガ放題プラン契約で共通の速度制限です。
速度制限期間中も中画質の動画が視聴可能な比較的緩い規制
ギガ放題プランでも注意が必要な速度制限は、WiMAXのルーター端末が利用できないほど厳しい規制ではありません。制限期間中も速度約1Mbpsで通信可能で、WiMAXを利用したWEBサイト閲覧やメール送受信、中画質程度の動画は閲覧可能な通信規制。高画質動画は見づらいなどの制約の一方、速度制限中もインターネット通信可能な比較的緩い規制です。
制限は10GB以上となった翌日18時から翌々日2時までの8時間、日中は解除
この規制はネットワークの混雑回避が目的で、WiMAXの速度制限期間は直前3日間のデータ通信量合計が10GB以上となった翌日の18時頃から翌々日の午前2時頃までの夜の時間帯のみ。速度制限がかかっても最短8時間で自動解除され、日中も解除されるため、日中はWiMAXを通常速度で無制限で使える点も比較的緩いと言う理由です。
3日間合計10GB以上はどんな場合?~データ通信容量の目安
3日間合計10GB以上のデータ通信容量は、WiMAXでどの程度インターネット利用した場合でしょうか?UQ WiMAXホームページにデータ利用量10GBの目安となる通信量の例があり、超高画質動画を毎日2時間ずつ見た場合もWiMAX通信量は3日間で10GB以上を超えないと分かります。
WiMAX通常プラン利用中、月間通信量7GB超過で速度が約128Kbpsに
WiMAXのギガ放題プラン契約で注意すべき速度制限が緩いのと比較して、WiMAXの通常料金プラン・月間データ通信量7GB上限プラン利用中の速度制限は厳しいもの。月間通信量7GB以上になった場合、速度約128Kbpsの通信規制がかかります。
この速度では解除タイミングまでインターネット利用は難しく、WiMAXモバイルルーター端末が使えなくなるため注意が必要。また翌月1日以降まで解除されず、当月中はWiMAXのルーター端末を利用できません。
auの4G LTE回線・ハイスピードプラスエリアモードも月間通信量7GB
同様に厳しいのがauの4G LTE回線を利用するWiMAXのハイスピードプラスエリアモードの通信制限。WiMAX2+回線の圏外エリアでもauの4G LTE回線対応エリアではインターネット接続可能な通信モードですが、ハイスピードプラスエリアモードも月間データ通信量7GBまでの制限。
ハイスピードプラスエリアモードの月間データ通信量が7GB以上になると速度が約128Kbpsまで低下、またこの速度制限はWiMAXの月間通信容量7GB制限プランだけでなくギガ放題プラン契約も対象に注意が必要。この速度規制も翌月1日まで解除されません。
WiMAX2+回線使用のハイスピードモードも道連れで速度制限適用対象
注意が必要なのは、auの4G LTE回線を使うハイスピードプラスエリアモードを月間7GB以上利用すると、以降ハイスピードプラスエリアモードで通信できない上、WiMAX2+回線を使う標準モード・ハイスピードモードも道連れで速度制限の適用対象で利用できない点。一度制限がかかると、WiMAXの場合は追加料金の支払いで解除する方法もありません。
利用には対応ルーター機種が必要、契約によりLTEオプション料金もかかる
速度制限に注意が必要なハイスピードプラスエリアモードの通信量ですが、利用にはハイスピードプラスエリアモード対応のWiMAXのルーター機種が必要で、ルーター最新機種は対応していますが古い機種ではauの4G LTE回線に非対応の機種も。
またWiMAXの2年契約ではハイスピードプラスエリアモードを利用すると利用月のみLTEオプション料金(月額料金1,105円・税込)がかかる点がデメリットで、3年プラン契約の場合はLTEオプション料金が無料、ハイスピードプラスエリアモードを無料利用できます。利用しやすいですが、注意も必要なのがハイスピードプラスエリアモードの通信量制限です。
WiMAXのモバイルルーター最新端末WX06は下り最大速度440Mbps対応
WiMAXのモバイルルーターでおすすめは2020年発売のNEC製最新端末WX06。ハイスピードプラスエリアモードの利用で下り最大速度440Mbps、上り最大速度75Mbpsの高速通信に対応していますが、快適な利用にはギガ放題プラン契約中でもハイスピードプラスエリアモードの月間通信量7GB超えに注意が必要です。
制限が解除されインターネット通信が元に戻るタイミングはいつ?
WiMAXの速度制限は、インターネット通信速度が最大約1Mbpsの比較的緩い場合と、約128Kbpsの厳しい場合の2種類と紹介しました。各速度制限は、いつ、どうすれば解除できるでしょうか?答えは、かかった速度制限の種類やタイミングにより解除までの時間や日数、期間が違います。
3日間10GB以上の速度制限の場合は最短8時間後、翌日に解除
WiMAXのギガ放題利用中に注意すべき3日間10GB超えの速度制限の場合は、最短8時間後が解除タイミングの比較的緩い規制。直前3日間のデータ通信量合計が10GB以上となった日の翌日18時頃~翌々日2時頃が規制時間帯で、次の3日間の合計通信量が10GB以下の場合、最短8時間で速度制限が自動解除されます。
制限がかかる時間帯と解除タイミングは以下の通りで、いずれも速度制限開始は18時頃、解除タイミングは午前2時頃です。
速度制限が解除されない場合は接続を切るかWiMAXの端末を再起動
午前2時頃が解除タイミングですがWiMAXの通信状態を継続していると2時以降も速度制限が解除されない場合も。解除されない場合は、WiMAXルーター端末との接続を切る、またはルーター本体を再起動する方法で制限を解除できます。
またそれでも通信制限が解除されない場合、WiMAXの電波受信状況が悪いことも。この場合はルーター端末のパフォーマンス設定を確認、ハイパフォーマンスモードへの設定変更などが有効な解決方法です。(詳しくは別記事「設定次第で通信速度が2倍?!WiMAXのハイパフォーマンスモード」を参照。)
月間7GB超えの場合の制限は月末まで毎日継続、翌月1日以降に解除
より厳しい速度制限がかかるWiMAXの通常料金プラン契約中に月間データ通信量が7GB以上となった場合や、auの4G LTE回線利用のハイスピードプラスエリアモード通信量が月間7GB以上の場合の制限解除ですが、7GB超過時点から当月月末まで速度制限が毎日継続、解除タイミングは翌月1日以降。特別な解除方法は無く、翌月を待つしかありません。
WiMAXプロバイダ各社の説明では「翌月1日に順次解除」とあり、毎月1日午前0時のタイミングで一斉解除ではありません。また、ある月の1日にうっかり超高画質の動画を長時間見て1日でデータ通信量7GBを超過すると解除は30日後(1ヶ月後)。丸1ヶ月間WiMAXを利用できません。
WiMAXのおすすめ料金プランは月間通信量制限なしのギガ放題
WiMAXの月間データ量7GB制限プランにはこのような厳しい速度制限があり、特に動画視聴などで通信量が多い場合、月間7GBプランよりも月間通信量制限なしのギガ放題プランがおすすめ。月間7GBプランとの価格差も月額約700円と、契約者の9割以上がギガ放題プランを利用中です。
UQもGMOとくとくBBもBroad WiMAXも速度制限・解除ルールは各プロバイダ共通
上記で説明したWiMAXの速度制限の種類や解除タイミングは、どのプロバイダ契約でも共通のルール。そもそもWiMAXプロバイダはUQコミュニケーションズが管理するWiMAX2+通信回線を借りてインターネット接続サービスを提供するMVNOで、GMOとくとくBBやBroad WiMAXなど、どこでWiMAXサービスを契約しても使用する通信回線は同じ、通信速度や対応エリアを比較しても違いが無いのです。
このため速度制限の種類や制限解除のルール、制限解除のタイミングも、各WiMAXプロバイダで共通の内容です。
WiMAXの速度制限・解除ルールは他のポケット型WiFi・モバイルWiFiと比較して緩い
WiMAXの速度制限や解除ルールですが、ドコモやソフトバンクが提供するポケット型WiFi・モバイルWiFiサービスと比較して厳しい訳ではありません。
下記比較一覧の通り、WiMAXの速度制限は他モバイルWiFiサービスと同等か、緩いくらい。速度規制を気にする場合、他モバイルWiFiよりもWiMAXがおすすめのサービスです。
主要ポケット型WiFi・モバイルWiFiサービスと速度制限ルール一覧
WiMAX以外の主要ポケット型WiFiサービスで、ドコモ公式のモバイルWiFiサービスや、ドコモのLTE回線を利用するポケット型WiFi・スマモバ、ソフトバンクのLTE回線を利用するY!mobile(ワイモバイル)の速度制限や解除タイミングを比較、料金プランごとに一覧にまとめました。
ポケット型WiFiサービス | 料金プラン | データ通信量上限 | 速度規制の内容・解除方法 |
---|---|---|---|
ドコモ(docomo) | 月間通信量上限あり | 月間7GB※他、月間30GBのギガホプランも。 | 利用可能データ量を超えると通信速度128Kbpsに(追加料金で解除可能) |
スマモバ | 月間通信量制限なし | 3日間3GB | 制限後の速度は200kbps以下(通信量が3GB以下になれば翌日に自動解除) |
ソフトバンク(Softbank) | 月間通信量上限あり | 月間7GB | 当月のデータ量が7GBを超えた場合、月末まで最大128kbpsに低速化(解除は請求締め日の翌日) |
ワイモバイル(Y!mobile) | 月間通信量上限あり | 月間7GB | 当月の通信量が7GBを超えた場合、当月末までデータ通信速度を低速化(最大128Kbps、追加データ購入で解除可) |
ワイモバイル(Y!mobile) | 月間通信量制限なし | 3日間10GB | 制御後の最大通信速度は約1Mbps、最短翌日解除 |
他ポケット型WiFiサービスの場合、制限解除に追加料金の支払いが発生
上記ポケット型WiFiサービスでは厳しい速度規制がある上、速度制限解除に追加料金の支払いが必要で、ソフトバンク系のポケット型WiFiサービスの場合はデータ通信量0.5GBごとに500円の支払いで速度制限を解除可能。WiMAXの場合は追加料金を支払い解除する方法がないものの、ポケット型WiFiの速度制限解除に毎月追加料金を支払うなら最初からWiMAXのギガ放題プランの契約が料金も安いためおすすめです。
速度低下を回避して快適利用!自分で通信量を確認・対策する方法
WiMAXの速度低下を回避、快適な利用を続けるために効果的でおすすめの対策方法は自分のデータ通信利用量を常に確認・把握することで、かかった制限がいつ解除されるかを知るにも重要。データ通信量の情報はモバイルルーター端末本体で確認できるほか、ルーター管理画面や機種により専用スマホアプリを使った確認も可能です。
モバイルルーター端末本体でのWiMAXデータ通信量の確認・表示方法
WiMAXのモバイルルーター端末には「通信量カウンター」と言うメニューがあり、設定するとルーター画面にデータ通信量を表示・確認できます。1ヶ月の通信量や直近3日間の通信量を表示でき、常に確認して速度制限がかかるのを防ぐことが可能で、速度低下回避の対策方法の1つ。
3日間で10GB超えの速度制限がかかった場合にいつ解除されるかのタイミングも、WiMAXの通信量推移から確認できます。
WiMAXの通信モード設定を変更後、戻し忘れに注意
auの4G LTE回線を使用するハイスピードプラスエリアモードは、WiMAX2+の圏外エリアでもauの4G LTE回線ネットワークを利用して通信可能な便利なモードですが月間7GB制限で、一度規制がかかると翌月まで解除されないため、設定変更後は元のハイスピードモードに戻すことが必要。
WiMAXの通信モード設定を戻し忘れた結果、いつの間にかハイスピードプラスエリアモードで常時接続、速度制限がかかる場合もあり、注意が必要です。
WiMAXルーター機器の管理画面にログインして確認する方法
ルーター端末本体での確認のほか、WiMAXのルーター端末と接続したスマホやパソコンのブラウザでデータ通信量を確認する方法も。ブラウザのURL欄に「http://speedwifi.home/」と入力してアクセスすると、ルーター機器の管理画面へのログインページが表示されます。
IDは「admin」、パスワードはWiMAXのルーター機器に貼り付けられたIMEI番号の「下5桁」が初期設定で、初回ログインの際はこの情報でログイン可能。この管理画面で通信量を確認する方法もWiMAXの速度制限回避におすすめです。
ルーター機種専用のスマホアプリを使った確認方法
WiMAXの最新端末WX06やW06などのルーター機種では専用スマホアプリを使ってスマホアプリから通信モードの設定変更や、パフォーマンス設定の変更操作が可能で、通信量の確認や通信量のアラート設定機能も。ダウンロードすれば、速度制限回避のツールとして活用できそうです。
以上、WiMAXの速度制限ルールの種類と解除タイミング、対策方法をまとめました。
特にWiMAXのギガ放題プラン契約でも注意すべき速度制限は、他のポケット型WiFi・モバイルWiFiサービスと比較して緩やかで通信量が多い方に嬉しいサービス。またWiMAXの速度制限は各プロバイダで共通のため、プロバイダ選びに必要なのはあくまで月額料金プランやキャンペーンの比較のみ。
WiMAXプロバイダの比較・検討では、お得な料金プラン情報やキャッシュバックなどのキャンペーン情報を網羅した当サイト・WiMAX比較ナビをご活用ください!
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WiMAXの速度制限や解除についてよくある質問のまとめ
最後にこのページのまとめとして、WiMAXの速度制限や制限の解除タイミングについてのよくある質問を紹介します。
3日間で10GB超えの制限がかかった場合の解除はいつ?
直前3日間のデータ通信量が10GBを超えると、翌日18時頃から制限がかかり、翌々日の午前2時頃に解除され、日中は通常の速度でWiMAXを利用できます。またその次の日に速度制限がかかるかは、次の直前3日間のデータ通信量次第です。
WiMAXで月間7GB超えの制限がかかった場合の解除はいつ?
WiMAXの通常料金プラン・月間7GB制限プランを利用中の場合や、auの4G LTE回線を利用するハイスピードプラスエリアモードで月間7GB超えの通信を行った場合にかかる速度制限は、翌月1日まで解除されません。WiMAXの場合は追加料金を支払い解除する方法も無く、注意が必要です。
WiMAXの速度制限がかかったまま解除できない場合の対処方法は?
解除されるはずのWiMAXの速度制限がかかったままで、インターネットを利用できない場合、使用中のWiMAXルーター端末の再起動が有効な対処方法。スマホやパソコンとWiMAXのルーター端末を接続したままの場合、解除されずに速度制限が継続する場合があります。