特に仕事でもポケット型WiFi・WiMAXのモバイルWiFiルーターを利用する場合、新幹線など走行中の車内でも快適にインターネットを使えるか確認したいもの。
WiMAXのモバイルルーターを新幹線車内でも快適に利用できれば、出張などで新幹線での移動中にWiMAXを利用して仕事をしたり、プライベートでの動画視聴やオンラインゲームなどWiMAX利用の幅がグッと広がりそう。
高速移動の新幹線車内やトンネル通過中でも十分な速度で快適にWiMAXでインターネット接続できるでしょうか?このページではWiMAXの新幹線車内での接続状況を紹介します。
コンテンツ
コンコースやホームも!WiMAXの新幹線・JR主要駅別の対応状況
WiMAXサービスを運営するUQコミュニケーションズはサービスエリア拡大に日々取り組んでおり、WiMAX 2+の屋外基地局数は4万局を突破、2024年現在も対応エリアが拡大中です(*)。
一方、大型商業施設や空港ターミナルビル、地下鉄の駅構内向けにWiMAXの屋内基地局も整備中。新幹線を含むJR各路線や主要駅でも、コンコースやホームでWiMAXのモバイルWiFiルーターを快適に利用できるよう、整備されています。
東北新幹線(東京~新青森)・秋田新幹線(盛岡~秋田)
東北新幹線の東京駅~新青森駅までの区間の23駅各駅および秋田新幹線・秋田駅のコンコース、ホームがWiMAXの対応エリアです。
上越新幹線(東京~新潟)
上越新幹線の東京駅~新潟駅までの区間の12駅各駅のコンコース、ホームがWiMAXの対応エリアです。
秋田新幹線(盛岡~秋田)
秋田新幹線は盛岡駅のほか、秋田駅のコンコース、ホームがWiMAXの対応エリア。
山形新幹線(福島~新庄)
山形新幹線は山形駅のコンコース、ホームのみがWiMAXの対応エリア。
長野新幹線(東京~長野)
長野新幹線の東京駅~長野駅までの区間の11駅各駅のコンコース、ホームがWiMAXの対応エリアです。
走行中でもつながる?車内でのインターネット接続状況
JR主要駅や新幹線ホーム・コンコースのWiMAX対応は進んでいますが、走行中の新幹線車内でWiMAXのモバイルWiFiルーターを使ったインターネット接続はどうでしょう?実際に新幹線でWiMAXを利用された方の口コミ情報とあわせて検証します。
新幹線の車内でもWiMAXのサービスエリアの場合は接続可能
走行中の新幹線車内でもWiMAXのサービスエリア内の場合はWiMAXに接続可能で、新幹線沿線区間にWiMAXの基地局が増えるほど、高速走行中でも繋がりやすくなります。WiMAXの基地局は増加中でサービスエリアも拡大中、今後さらに新幹線車内でもWiMAXに接続しやすくなりそうです。
対応エリアが広いau・LTE回線を使えるプラスエリアモードでより快適に
拡大中のWiMAXのサービスエリアですが、さらに対応エリアの広いauの4G LTE回線や5G回線を使用するプラスエリアモードの利用も、WiMAXルーター端末のインターネット接続を安定化、新幹線でも快適に利用するための1つの方法。
プラスエリアモードは比較的新しい機種のWiMAXルーターに対応しており、オプション料金が月額1,100円かかりますが、WiMAXの電波が弱い地方や山間部エリアでもauの4G LTE回線対応エリアではインターネットに接続可能で、新幹線移動の際は便利でおすすめの通信モードです。
データ通信量30GB超過時にかかる速度制限に注意
便利なプラスエリアモードですが通信量には注意が必要。WiMAXのギガ放題プラスプランの場合、通常モードの通信量は無制限ですがプラスエリアモードは月間データ通信量30GBまでの制限があります。超過時はプラスエリアモード(au 4G LTE回線)に速度制限がかかるため、新幹線車内で常時利用するより、接続が悪い区間に限ってプラスエリアモードを利用する方法がおすすめです。
移動中のトンネル内は電波受信が不安定、WiMAXの通信速度も遅い
移動中の新幹線車内での問題は、トンネル内でのWiMAX接続。トンネル内はWiMAXの電波が届きづらく圏外となる・インターネット通信が途切れるなど不安定になる様子。同じ新幹線でも都会地域を走行中は問題が少ないですが、トンネルの多い走行区間では、新幹線車内でWiMAXの電波を受信しづらく通信速度が遅い時間帯が多そうです。
常時接続が必要なオンラインゲームや高画質の動画視聴はできない?
WiMAXが急に途切れるとなると気になるのが、オンラインゲームや動画視聴。口コミ情報を確認すると、常時インターネット接続が必要なサービスは新幹線車内で利用できないと考えたほうが良さそうです。
一方、WEBサイト閲覧やメールの送受信の場合、多少通信速度が遅い時間帯や区間もあるものの新幹線車内でも利用できたとの口コミもあります。
たまに新幹線車内でWiMAXを使いますけど新幹線でもストレス感じたことは今のところはないです
流石にトンネル内はWiMAXの電波が届かないが20Mbpsは出てるから新幹線でも動画を視聴できた
Wi-Fi接続のしやすさはGMO・BIGLOBE・niftyなどのプロバイダも同じ
新幹線車内でのWi-Fi接続のしやすさは、どのWiMAXプロバイダ契約でも変わらないです。その理由は、UQ WiMAX以外のプロバイダも提供するのは同じWiMAX通信回線利用のインターネット接続サービスだから。
同じ通信回線を利用するサービスである以上、GMOとくとくBBでも、BIGLOBEでも、niftyでも、どのプロバイダ契約でも新幹線車内の通信速度や対応エリアに違いはなく、また使えるモバイルWiFiルーターの機種も同じです。
WiMAXのプロバイダはUQコミュニケーションズのMVNO
UQコミュニケーションズが運営するUQ WiMAXを除き、WiMAXのプロバイダは自社で通信設備を持たず、UQコミュニケーションズが提供するWiMAX回線を利用して通信サービスを提供する会社。このように他社の通信設備を使ってサービス提供する事業者をMVNOと呼びます。
UQ WiMAXの契約特典!東海道新幹線で利用できるWi-Fiプレミアム
※UQ Wi-Fiプレミアムは2023年3月末にサービスを終了しました。
WiMAXプロバイダの本家・UQ WiMAXを契約中の場合、特に東海道新幹線車内でのWiMAX利用にメリットがあり、公衆無線LANサービス・UQ Wi-Fiプレミアムを無料オプションとして利用可能。UQ Wi-Fiプレミアムは全国の飲食店や主要空港・地下街、JRの東海道新幹線や成田エクスプレス、常磐線特急電車の車内でも利用できるWi-Fiサービスで、UQ WiMAXを契約中の場合は無料で利用可能です。
UQ WiMAXでWiMAX 2+料金プランの契約があれば無料利用可能
UQ WiMAXでWiMAX 2+料金プランを契約する特典の1つがUQ Wi-Fiプレミアムの無料利用。公衆無線LANを利用するインターネット通信のため、自分のWiMAXモバイルWiFiルーターの通信量は増えず、通信容量を気にせずインターネット可能な点もおすすめのメリットです。
東海道新幹線N700系の車内(東京~新大阪区間)で利用可能
UQ Wi-Fiプレミアムの利点が、東海道新幹線のN700系車内で利用が可能なこと。東京~新大阪の区間内では自分のWiMAXモバイルルーターを使わず、走行中の車内でUQ Wi-Fiを利用したインターネット接続が可能です。また東京~新大阪間の全17駅のコンコースや待合室、改札口付近、東京駅の新幹線ホームもUQ Wi-Fiの利用可能場所です。
最大速度は433Mbps、ただしトンネルなど通信が不安定な区間も
利用する機器によるものの通信速度は下り最大で433Mbpsと十分なスピード。ただし、UQ Wi-Fiを使った新幹線車内のインターネット接続もトンネルなどの一部区間では通信が不安定な場合もあり、常時快適にインターネット接続できるかは東海道新幹線の利用区間にもよります。
無料オプション・UQ Wi-Fiプレミアムの使い方・設定方法
なお、UQ Wi-Fiプレミアムのオプション利用には事前申請が必要。事前申請方法は、UQ WiMAX契約者だけが利用できる「My UQ」管理画面にログイン、申し込み手続きするだけ。申し込み手続き終了後、設定方法(SSIDやセキュリティキー)や接続時に設定が必要となるID・パスワードが発行され、これらを使用して新幹線車内などでUQ Wi-Fプレミアムに接続できます。
ヤマダ電機・エディオンでの契約でも同様のオプションサービス
ヤマダ電機やエディオン、ビックカメラなどの家電量販店でWiMAXを契約した場合も、UQ WiMAXと同様の無料WiFiサービスを利用できます。契約する量販店により名称は異なりますが、UQ Wi-Fiプレミアムと同様、東海道新幹線車内のWiFiサービスなどを無料利用できるオプションサービス。ヤマダ電機やエディオン、BIC WiMAXの契約メリットの1つです。
家電量販店 | 無料オプションサービス名称 | 対象 |
---|---|---|
ヤマダ電機 | YAMADA Wi-Fi プレミアム | YAMADA Flatツープラス契約者 |
エディオン | クオルネット Free Wi-Fi プレミアム | WiMAX 2+プラン契約者 |
ビックカメラ | Wi-Fi+プラスプレミアム | BIC WiMAX 2+プラン契約者 |
※UQ Wi-Fiプレミアムの終了に伴い、家電量販店の同様のサービスも終了しました。
UQ WiMAX・家電量販店の利用料金は他と比較して高額
WiMAXはUQ WiMAXや家電量販店以外に20社以上のプロバイダで契約できますが、UQ WiMAXやヤマダ電機、エディオン、ビックカメラの利用料金は他プロバイダと比較して高額な点に注意が必要。
例えば、他のプロバイダの場合は月額料金3,000円台で利用可能なギガ放題プラスプランが、月額料金4,000円以上と料金プランが高い点がデメリット。UQ Wi-Fiプレミアムなどののオプションも終了するため、WiMAXの料金比較では他のWiMAXプロバイダがおすすめです。
UQ WiMAX以外のプロバイダ契約なら、UQ 1dayを利用可能
※UQ 1dayは2020年2月にサービスを終了しました。
WiMAXを契約中でもUQ WiMAX以外のプロバイダとの契約の場合、UQ Wi-Fiプレミアムをオプション利用できません。ただし、東海道新幹線車内を含むUQ Wi-Fiエリアで1日限定の「UQ 1day」プランに加入する方法でUQ Wi-Fiを使えます。
料金は24時間572円と有料ですが、手元のスマートフォンやノートパソコンのWi-Fi機能を使って新幹線車内からUQ Wi-Fiに接続、UQ WiMAXの1日利用プランに加入すると、その場でWiMAX回線経由でインターネット接続可能になります。
以上、新幹線でのWiMAX利用の注意点をまとめると、以下の4点です。
- WiMAXを利用した新幹線車内でのインターネット通信は、特にトンネル内で不安定
- WiMAXの接続エリアはどの契約プロバイダでも同じ
- UQ WiMAXのオプションサービス・UQ Wi-Fiプレミアム(新幹線内でWiMAXを無料接続できるサービス)は終了予定
- 東海道新幹線車内で利用できたUQ 1dayも終了
- UQ WiMAXの利用料金は他のWiMAXプロバイダと比較して高額
「結局、WiMAXは使えないのか」「新幹線車内のインターネット利用は諦めるか…」との声も聞こえてきそうですが、新幹線車内でのインターネット利用におすすめの最新情報があります!
新幹線車内が無料WiFiスポットに?WiFi対応最新情報!
JRでは新幹線車内で利用できる無料WiFiの整備を進めています。これまではWiMAXのモバイルルーターがインターネットに接続できるかどうか?が関心事でしたが、新幹線車内で専用の無料WiFiが提供されれば、WiMAXを利用しない方法で快適なインターネット接続が可能です。
飛行機機内の場合は当たり前の無料WiFi
JALやANAなどの国内線機内ではすでにWiFiが無料で、機内インターネットを無料提供しています。JALやANAの飛行機機内WiFiの無料化の背景には、携帯やスマホでインターネットを利用できるという理由で新幹線などの鉄道を利用する出張・旅行客を取り込む狙いや外国人観光客数の増加がある様子。
JR東日本では東北新幹線や北陸新幹線での無料WiFi提供を開始
こうした航空会社の取り組みに対し、JRも新幹線車内の無料WiFiサービス(公衆無線LAN)を整備しています。JR東日本は、東北新幹線・上越新幹線・北陸新幹線・秋田新幹線の新幹線車内で「JR-EAST FREE Wi-Fi」サービスを提供しています。
これまでも駅構内やホームなどの場所で利用できた「JR-EAST FREE Wi-Fi」が新幹線車内にも対応、利用にはメールアドレスが必要ですが、簡単なWi-Fi設定で接続できる点がメリット。1回の接続時間は3時間限定ですが1日に何度でも利用可能で、2024年現在は国内の新幹線全編成がWi-Fi対応済みです。
東海道、山陽、九州新幹線の公衆無線LAN「Shinkansen Free Wi-Fi」
JR東海、JR西日本、JR九州も、東海道新幹線・山陽新幹線・九州新幹線で利用できる無料Wi-Fi・公衆無線LANサービス「Shinkansen Free Wi-Fi」を2018年7月から提供開始。2020年3月に新幹線全車両への対応が完了し、現在はすべての新幹線車両で利用でき、「Shinkansen Free Wi-Fi」のステッカーがある客室内では無線WiFiを無料利用可能です(**)。
事前申し込み不要、無料で利用可能な新幹線車内のWiFiでおすすめ
UQ Wi-Fiのような事前契約が必要なWiFiサービスではなく、事前申し込み不要な新幹線車内の無料WiFiサービスの点がおすすめポイントで、訪日外国人も対象に誰でも利用可能なWiFiサービス。メールアドレスの登録が必要ですが、接続時間や回数制限のない無料の公衆無線LANです。
JR新幹線車両のWi-Fiが整備された現在、新幹線でのWiMAXの電波や接続状況は重要でなくなりつつあり、新幹線内でのWiMAX利用でデメリットを感じるケースは減りそうです。
WiMAXを提供するプロバイダは20社以上ありますが、すべて同じWiMAXの通信回線を利用したサービス(MVNO事業者)。どのプロバイダ契約でも通信速度や対応エリアは同じで、比較が必要な違いは料金・キャンペーンのみ。WiMAXの最新料金・キャンペーン情報は、ぜひ当サイトでご確認ください!
【最新情報は当サイト・WiMAX比較ナビ!】 |
(出典)
*「WiMAX 2+の屋外基地局数が4万局を達成(UQコミュニケーションズ)」
**「新幹線車内無料Wi-Fi「Shinkansen Free Wi-Fi」サービスの整備完了について」