インターネット通信速度の高速化のために確認がおすすめの、WiMAXルーター端末のパフォーマンス設定。WiMAXのモバイルルーターではハイパフォーマンス(通信速度優先)、ノーマル、エコ(電池優先)など3つのモードを設定でき、状況に応じた設定変更でWiMAXの速度が高速化する場合も。
このページでは、WiMAXのパフォーマンス設定についてハイパフォーマンスなど各モードの用途やモバイルルーター各機種の設定変更方法を説明、おすすめのハイパフォーマンスモードの利用で通信速度が改善、高速化した具体例も紹介します。
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WiMAXのモバイルルーターが高速化!パフォーマンス設定の確認がおすすめ
WiMAXモバイルルーター端末の最新機種・Speed Wi-Fi 5G X12やGalaxy 5G mobile Wi-Fi SCR01で切り替えできるパフォーマンス設定。このパフォーマンス設定の内容、ハイパフォーマンスやエコの違いを知っているかでWiMAXの通信速度が大きく違います。
WiMAXモバイルWiFiルーターの3段階のパフォーマンス設定の比較
WiMAXの多くのモバイルWiFiルーター端末にはパフォーマンス設定と呼ばれる省電力機能(ルーター機種により、ECO設定や省電力モードなど)があります。パフォーマンス設定には3段階あり、設定内容でモバイルWiFiルーターの通信速度とバッテリー・電池の消費スピードが違います。
インターネット通信速度が高速化!おすすめの「ハイパフォーマンス」
3段階のパフォーマンス設定の比較で、インターネット通信速度が最大に高速化するのがハイパフォーマンスモード。モバイルWiFiルーターの電池の消耗時間が早まる点に注意が必要ですが、特にルーターを充電できる環境では、WiMAXのハイパフォーマンスモードの設定・利用が高速化におすすめです。
モバイルWiFiルーター端末の初期設定は速度と電池消費のバランス重視「ノーマル」
モバイルWiFiルーター端末の初期設定はノーマル(機種によっては最適化モード)で、ハイパフォーマンスモードと比較して通信速度と電池・バッテリー消費のバランスを重視するモード。初期設定でルーター端末を利用しているとノーマルモードのままで、WiMAXの通信速度が遅く、改善したい場合はハイパフォーマンスへの設定変更がおすすめです。
最も電池持ちが良い「エコモード」
機種によりエコモードやバッテリーセーブモードなどと違いますが、バッテリー・電池の消耗を抑え、WiMAXのモバイルWiFiルーター端末を長時間、利用可能なモード。一方、ノーマルモードやハイスピードモードと比較して通信速度が遅い設定の点に注意が必要です。
ハイスピード・プラスエリアなど通信モードとの違い
パフォーマンス設定と同様、WiMAXのルーターで設定変更可能な機能にハイスピード・プラスエリアモードなどの通信モードがありますが、これはパフォーマンス設定とは別の機能です。
通信モードは接続する通信回線の電波の切り替え設定
旧来のWiMAX端末の通信モードにはWiMAX回線を利用するハイスピードモード、WiMAXとauの4G LTE回線を利用するハイスピードプラスエリアモードがあり、またWiMAXの最新機種の場合はWiMAX回線やauの5G・4G LTE回線を利用するスタンダードモードや、より広いエリアで接続可能なプラスエリアモードがあり、ルーターの通信モード設定を切り替えると、接続する通信回線の電波や通信速度・対応エリアが変わります。
ギガ放題プラン契約で通信量無制限で利用可能なハイスピードモード
WiMAXの標準通信モードはハイスピードモードで、ギガ放題プランを契約すると月間通信量無制限で利用できる通信モード。下り最大速度558Mbpsの通信ですが、比較してさらに通信速度が高速なのがハイスピードプラスエリアモードで下り最大867Mbps対応です。速度は高速化する一方、ハイスピードプラスエリアモードの利用はWiMAXのギガ放題プラン契約中でも月間7GBまでの制限に注意が必要です。
ハイスピードプラスエリアモード利用にはオプション料金がかかる
また通信モード設定の中で速度が最大のハイスピードプラスエリアモード利用には、契約内容によりオプション料金がかかる場合も。WiMAXを3年契約で利用中の場合はハイスピードプラスエリアモードを無料利用できますが、2年契約などの場合は利用月のみ月額1,105円のLTEオプション利用料金が請求されます。
ハイパフォーマンス設定は料金無料でできるおすすめの速度改善方法
比較して、パフォーマンス設定のハイパフォーマンスモードへの変更には料金は無料で利用でき、かつWiMAXの通信速度を改善可能なおすすめの方法。通信速度が高速化するプラスエリアモードと混同してオプション料金が必要と誤解する方もいますが、ハイパフォーマンスはモバイルルーター端末の省電力設定の変更だけで利用は無料です。
ハイパフォーマンスモードの設定・状況に合わせた切り替え方法
WiMAXモバイルルーター端末のパフォーマンス設定の初期設定はノーマルモードですが、充電できる環境や電池が十分な状況ではハイパフォーマンスモード設定への切り替えがおすすめで、快適なWiMAXの利用やインターネット通信の高速化に必要な方法。
状況に応じて上手く活用したいWiMAXのハイパフォーマンスモードやパフォーマンス設定ですが、モバイルWiFiルーターの機種で切り替え方法やメニュー名が違います。以下、W06やW05などのHuawai(ファーウェイ)製端末と、WX06やWX05などのNEC製端末に分けて設定変更方法を解説します。
W06・W05などHuawei製端末の場合の設定の確認・変更方法
WiMAXのHuawei製モバイルルーター最新機種W06やW05では端末のホーム画面で「パフォーマンス設定」メニューをタップ、現在の設定内容の確認やハイパフォーマンスモードへの変更が可能です。各パフォーマンス設定の違いは以下の通りです。
最新機種Speed Wi-Fi NEXT W06の各パフォーマンス設定の違い
2019年1月発売のWiMAXモバイルWi-Fiルーター最新機種・Speed Wi-Fi NEXT W06でもハイパフォーマンス設定を利用可能で、各設定の違いは以下の通り。
パフォーマンス設定 | 内容 |
---|---|
ハイパフォーマンス | WiMAXの通信速度を最大限に高速化する設定。キャリアアグリゲーションを使用。 →通信速度が遅い場合におすすめ |
スマート | 電池・バッテリーが十分な場合のみキャリアアグリゲーションを使用、 残量が少ない場合は使用しない。 |
バッテリーセーブ | キャリアアグリゲーションを使用せず、バッテリー消費を抑え、 電池持ちを重視の設定。 |
WX06・WX05などNEC製端末の場合のパフォーマンス設定変更方法
WiMAXのNEC製モバイルWiFiルーター端末WX06やWX05ではルーター端末ホーム画面のメニューをタップ、「ECO設定」または「省電力モード」を選択すると、パフォーマンス設定をハイパフォーマンスなどに変更可能。各パフォーマンス設定と各モードの違いをWX06機種を例に紹介します。
WX06機種の各パフォーマンス(省電力)モード設定の違い
2020年1月発売のNEC製モバイルルーター最新機種WX06の場合も、省電力モードの設定をハイパフォーマンスに設定変更するとWiMAXの通信速度を高速化でき、活用がおすすめです。
ECO設定(省電力モード) | 内容 |
---|---|
Hi-P(ハイパフォーマンス) | 電力消費が進み、連続動作時間が短くなるがWiMAXの通信速度は制限しない →通信速度が遅い場合におすすめの高速化設定 |
ノーマル | 電池残量が十分である場合は速度を制限せず、残量が少ない場合は速度を制限。 |
エコ | 通信速度を制限、連続動作時間が長くなる電池優先のモード。 |
充電時のハイパフォーマンスモード自動切り替え機能もおすすめ
WX06やW06などの最新機種では、充電時にハイパフォーマンスモードへ自動切り替えする機能が初期設定されています(この設定をOFFに変更も可能)。このためモバイルルーター端末を電源ケーブルに接続、充電しながらの利用がおすすめで、WiMAXの通信速度が高速化する場合もあります。
ハイパフォーマンス利用時のバッテリー使用時間低下に注意が必要
バッテリーを充電できない状況でもハイパフォーマンス設定を利用可能ですが、利用時はノーマルモードやエコ・バッテリーセーブモードと比較してバッテリー使用時間の低下に注意が必要です。WiMAXのルーター機種や通信モード次第ですが、初期設定のノーマルモードと比較してハイパフォーマンス利用時は2時間~3時間、連続通信時間が短くなります。
ハイスピードモードでの連続通信時間の違い(W06とWX06機種)
下記の表はWiMAXルーターのW06とWX06機種でハイスピードモード通信を利用した時の連続通信時間の比較です。ハイパフォーマンス設定による高速化のメリットの一方、連続通信時間の低下に注意が必要です。
パフォーマンス設定 | W06機種 | WX06機種 |
---|---|---|
ハイパフォーマンス | 約390分 | 約490分 |
ノーマル・スマート | 約540分 | 約690分 |
エコ・バッテリーセーブ | 約630分 | 約840分 |
ハイパフォーマンスと他のモードでのWiMAXの実測速度比較
パフォーマンス設定による実測速度の違いを、WiMAX比較ナビ編集部で実験・測定しました。結果、ハイパフォーマンスモードと他のモードでは2倍近く通信速度が高速化する場合も!WiMAXの通信モードでも実測速度が違うため、ハイスピードモード接続時とハイスピードプラスエリアモード接続時に分け、パフォーマンス設定変更の効果を比較します。
ハイスピードモード接続時、ハイパフォーマンス設定で速度2倍に高速化
最もパフォーマンス設定変更の速度改善効果があったのが、WiMAX2+の標準通信モード・ハイスピードモード接続時。ルーターの通信モードをハイスピードモードに設定、パフォーマンス設定を変更しながら実測速度を比較した結果、ハイパフォーマンス設定で速度が約2倍に高速化しました。
パフォーマンス設定変更によるWiMAXの実測比較(ハイスピードモード利用)
WiMAXモバイルルーターのW05機種とWX04機種を利用、ハイスピードモードに設定した状態でパフォーマンス設定をハイパフォーマンス・ノーマル・バッテリーセーブ(エコ)と変更、各設定につき5回、速度を測定しました。
パフォーマンス設定 | W05の速度 | WX04の速度 |
---|---|---|
ハイパフォーマンス | 平均26Mbps | 平均13.33Mbps |
ノーマル | 平均8.97Mbps | 平均6.67Mbps |
バッテリーセーブ(エコ) | 平均9.03Mbps | 平均5.6Mbps |
※速度は5回の計測結果の平均値。
ハイスピードプラスエリアモード接続時は大きな速度変化はなし
同様にハイスピードプラスモード接続の状態で各パフォーマンス設定による実測速度の違いを測定しましたが、結果的にはハイスピードモード利用時ほどのWiMAXの速度変化はありませんでした。
auの4G LTE回線を利用、下り最大867Mbps対応の高速通信モード
WiMAX2+の通信回線に加え、auの4G LTE回線も同時に利用して通信を行うハイスピードエリアモードの利点は、通信速度と対応エリアの広さ。ルーター最新機種W06では下り最大速度867Mbps(USBケーブル接続時は下り最大速度1.2Gbps)の高速インターネットが可能で、またWiMAX2+の圏外エリアでもauの4G LTEエリア内ではインターネット接続可能な便利なモードです。
パフォーマンス設定による実測比較(ハイスピードプラスエリア利用時)
結果的に、ハイスピードモードと比較してハイスピードプラスエリアモードの方が実測通信速度が格段に速く、またパフォーマンス設定による速度の違いは大きくない一方、ハイパフォーマンス設定でやや高速化する結果でした。
パフォーマンス設定 | W05の速度 | WX04の速度 |
---|---|---|
ハイパフォーマンス | 平均40Mbps | 平均48Mbps |
ノーマル | 平均30Mbps | 平均39Mbps |
バッテリーセーブ(エコ) | 平均25.67Mbps | 平均38Mbps |
※速度は5回計測した結果の平均値。
まとめ:WiMAXの速度が遅い原因がルーター端末のパフォーマンス設定にある場合も
以上、WiMAXのパフォーマンス設定、特にハイパフォーマンスを利用するメリットやおすすめ理由を、実測速度の実験結果も含めて解説しました。
当サイトでは他にもWiMAXを快適に利用するコツをまとめたコラムを紹介しています。WiMAXの遅い速度でお悩みの場合は別記事「WiMAXの速度が遅い時に確認すべき原因と8つの改善・解決方法」もぜひご確認ください!
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